浅沼経営センターグループ 会長 税理士 浅沼邦夫
株式会社プロス 取締役営業部長 町田義彦
取締役開発サポート担当部長 松村 徹
浅沼経営センターグループ(栃木県足利市)は経営コンサルティング会社、税理士法人など7組織で構成され、そのひとつである株式会社プロスが開発・販売する決算診断システム「社長の四季」で全国的に知られる。このたび、「社長の四季」「事業計画」「院長の四季」の3つを統合した決算診断の新システムが構築された。新システム誕生の背景とその特長、主な機能強化点などについて、創業者でグループ代表の浅沼邦夫氏、プロス取締役営業部長の町田義彦氏、同取締役開発サポート担当部長の松村徹氏に伺った。
決算診断35年の歴史
決算診断35年の歴史
決算診断35年の歴史
決算診断35年の歴史
―― 本日は、浅沼経営センターグループの代表である浅沼邦夫先生、グループ企業の株式会社プロスの取締役営業部長である町田義彦氏と、開発サポート担当部長の松村徹氏にお話を伺います。
このたび、プロスの決算診断システム「社長の四季」「院長の四季」と「事業計画」が統合され、ひとつのシステムとして生まれ変わりました。今回の取材では、貴社のこれまでの取り組みを振り返るとともに、新システムの概要や特長について、詳しくお聞きしたいと思います。
まず、決算診断システム開発の歴史からお話しいただけますか。
浅沼 私が昭和35年に事務所を開業して、今年で57年目になります。最初の20年は普通の会計事務所として、税務と会計に取り組んでいました。
決算時に社長は私を待っていました。私も社長との年1回の大事なコミュニケーションのチャンスです。しかし、税務を中心に話が進んでいても社長は物足りなさを感じていました。そこで、経営計画の策定を学んでいる時でもあり、決算の中身を分析して分かりやすく、売上や原価などの話をしました。社長は喜び、「経営課題」を社長とともに考えていくことで、発想や工夫が出てきました。この発想が、「決算診断システム」の原点です。
昭和60年にプロスを創業し、まずオフコンで顧問先の経営分析を行い、数字面のみの現状把握の状態を提案する「経営体力診断システム」を開発しました。
翌年、経営体力診断に基づいて顧問先の現在の問題点を文章と数字で帳票化し、決算報告会を開催して提案する「決算報告会システム」を開発しました。その翌年には、決算報告会システムに今期目標を加えて問題点の改善を提案する「決算提案書システム」を開発しました。
そして平成2年、それまでの経営支援システムを集大成した「社長の四季」をリリースしました。これにより、1年間の決算サイクルに合わせて提案活動が行えるようになりました。平成5年には、「社長の四季」を大幅に強化した「新・社長の四季」を開発し、顧問先企業の経営サポートを行いながら、ビジネスチャンスを拡大できるシステムが完成しました。
その後も、専門用語を使わず、図表や点数を用いて経営者に分かりやすく伝えるというコンセプトのもと、時流に合わせた改良を重ねてきました。もちろん、ユーザーである会計事務所にとっての使いやすさも追求し続けています。
平成14年に税理士法の改正により報酬規定は廃止され、各税理士が自由に決めるようになりました。「安ければいい」という税理士も出てきました。「付加価値を高める」ことが「決算診断」へさらに磨きをかけることになりました。
その成果のひとつとして、平成15年に会計事務所と顧問先企業をつなぐ強力なコミュニケーションツールである「決算診断提案書」システムが完成しました。
翌年からは、「社長の四季」などのユーザーで構成される「決算診断実践会」を発足させ、決算診断による新規顧客獲得のための「よくわかる勉強会」の提供を開始するなど、教育研修の充実にも取り組んでいます。
平成19年に事業計画システム「経営コーチ」をリリースし、併せて日本経営コーチ協会を会員有志と立ち上げました。
―― まさに、決算診断とともに成長してきたといえますね。
浅沼 ええ。決算診断システムは、「先生方が実践のなかで磨いています」。決算診断実践会の会員であれば永続的に最新版をご利用いただけます。
―― これまでに決算診断を導入した会計事務所の数は、累計でどのくらいになりますか。
町田 スタート時は全国有数の会計事務所を中心に広がり、約1500事務所に導入していただきました。大手から中堅事務所、そして現在は、若手開業税理士に至る幅広い層の先生方が導入しています。
浅沼 有名な先生方が、当社の決算診断システムをベースに、ご自分なりの手法を作り上げたという話も聞きます。

■浅沼邦夫(あさぬま・くにお)
浅沼経営センターグループ会長。税理士。昭和10年生まれ。栃木県足利市出身。昭和35年、24歳で税務会計事務所を開業。自ら創業した浅沼みらい税理士法人、浅沼経営センター、AGメディカルマネジメント(医業コンサルタント)、アサヌマビジネスサポート(社会保険・労働保険・生損保)、プロス(決算診断システム・ソフトウェアの開発・制作)等のグループAG代表。著書に『あなたの会社は何点ですか? 融資金利の上がる会社、下がる会社』(ダイヤモンド社)等がある。
3つのシステムを統合
―― 次に、今回の新システムが生まれた経緯について、松村部長に伺います。
松村 新しい「決算診断」統合版システムは、「社長の四季」「事業計画」「院長の四季」をひとつにまとめた、これまでの集大成となるシステムです。「社長の四季」「院長の四季」に共通する、決算診断提案書をはじめとした各種提案書の作成、業績アップ/健全経営/危機管理などのシミュレーション、マネージメント・パワーといった機能、「院長の四季」の医業向けの機能、そして「事業計画」の単年度計画や中期計画の機能が全てご利用いただけます。これら3つのシステムは、画面上で簡単に切り替えることができます(図)。
これまで「院長の四季」は、医業特化を考えている事務所向けに別システムとして提供していましたが、「社長の四季」ユーザーからの「顧問先にクリニックや歯科もあるが、『社長の四季』では説明しづらい」「医療機関は安定した顧問先なので増やしていきたい」といったご要望にお応えする形で、今回の統合を決めました。
―― ひとつのシステムとして利用できれば、対応できる業務の幅が大きく広がりますね。
松村 仰るとおりです。一般企業や医療機関のさまざまなご相談に、会計事務所様が対応できるようになりました。
―― 「事業計画」も会計事務所のニーズが高かったのでしょうか。
松村 はい。経営革新等支援機関(認定支援機関)の会計事務所様が顧問先の事業再生支援を行う際、計画を立てるだけでなく、その後の予実チェックや経過報告のために「社長の四季」と「事業計画」を導入されるケースが増えてきたからです。
立てた計画を、そのまま公庫等に提出する事業計画書や経営改善書のEXCELフォームに落とし込むことができ、あらためて作り直す必要はありません。

図 新システムでは「社長の四季」「事業計画」「院長の四季」が統合された
決算診断システムがひとつに統合されたことで、対応できる業務の幅が大きく広がった。システムの統合に伴い、データも一元管理されるようになり、保全性が高まった。





